こんなはずじゃなかった⁈国際結婚してイギリスに移住した日本人女性の本音

国際結婚をして海外に住みたい、そんな憧れを持っている女性は多いのではないでしょうか?そこで気になるのが国際結婚の離婚率の高さ。ロンドンでイギリス人のご主人と3人のお子さんと暮らす日本人女性に国際結婚、海外移住の本音を聞いてみました。

国際結婚の離婚率7割って本当⁈

国際結婚の離婚率をネットで検索すると、なんと70%という高い数字が!

安心してください。これはある年に結婚した件数とその年に離婚した件数を単純に比べた数字なので、実際にはもっと低いと言われています。

ただ、国際結婚が日本人同士の離婚率より高いことには変わりないようです。

海外の方とお付き合いされている方、もしくは将来国際結婚をして海外に住むことを考えている方には、国際離婚率の高さは気になるところですよね。

憧れだけで結婚して、『こんなはずじゃなかった!』とならないためにも、しっかり現実を知っておくことが大切です。

今回は、イギリス人と結婚してロンドンに住んでいる日本人女性のゆり子さんに、同じく国際結婚をした筆者が、国際結婚・海外移住に立ちはだかる3つの壁について体験談を伺いました。

第一の壁:結婚・ビザの手続き

筆者:ゆり子さんはご主人と日本で知り合ってご結婚されたんですよね?

 

ゆり子さん(以下敬称省略):はい、友達が勤めていた英会話学校で彼が講師をしていて、その友達の紹介で知り合いました。

日本で結婚して、長女の出産を機にイギリスに移住することに決めました。

 

筆者イギリスのビザは厳しいことで有名ですが、どうでしたか?

結婚してお子さんもいるいうことなら偽装結婚とは疑われにくいとは思いますが。

 

ゆり子:私もそう思っていたのですが、甘かったです!

一番の問題は、主人がイギリスでの就職先が決まっていなかったので、家族を扶養する経済力を証明できないということでした。

それから、配偶者ビザを取るには一定レベルの英語力の証明が必要なんですけど、私は英語は苦手で。

英語の資格はなんとか取れたのですが、やはり主人の就職先は決まらいままビザを申請しました。

イギリス人と結婚したんだから、イギリスに住むビザは取れるだろうと内心楽観視していたんですね。

 

筆者:今ここにいるということは、ビザの審査は通ったんですよね?

 

ゆり子いえ…却下されました。

 

筆者:え?却下された後はどうしたんですか?再審査のアピール?

 

ゆり子:この状況でアピールしてもまた却下されるだろうということで、主人が仕事を見つけるために先にロンドンに行って、私と子供は実家に残りました。

 

筆者:小さいお子さんもいるのに、それは不安だったでしょう…

 

ゆり子:ビザが無事に取れるまでは、このまま離れ離れになるんじゃないかって、毎日泣いてました。

 

筆者イギリス人と結婚したからといって簡単にビザは取れない、ということはあまり知られていないかもしれませんね。

 

ゆり子:イギリスに住んでからも、ビザの更新なんかでホームオフィスとの縁は続きますしね。

ビザだけじゃなくて、結婚するときにもいろんな書類や手続きが必要でした。うちは日本で結婚したのですが、イギリスで結婚するともっと大変らしいです。

自分の国のビザの事情は意外と知らないものなので、相手に頼りっきりにならずに自分で率先して調べた方が絶対早いですよ!

第二の壁:言葉・文化の違い

筆者:国際結婚がうまくいかない理由でよく言葉や文化の違いが挙げられますよね。

ゆり子さんはイギリスに来る前、英語が苦手だったとのことですが、ご主人との会話はどうされていますか?

 

ゆり子:主人は日本で働いていたこともあって、日本語がしゃべれるんです。

たまに通じないこともありますが、なんとかなるだろうと思って結婚してしまいました。

 

筆者:ご主人が日本語ができるなら、言葉の心配はなさそうですね。

 

ゆり子:それがそうでもないんです!

こっちに来てから、義理の両親や親戚と会う機会が多くなって、集まりではいつも孤立してます。

 

筆者:結婚すると相手の家族ともコミュニケーションを取る必要が出てきますよね。

私も普段は必要ないのですが、夫の実家(ポーランド)に帰るときのためにポーランド語を勉強する羽目になりました。全く英語が通じないので。

英語ができないと仕事を探すのは大変じゃないですか?

 

ゆり子:こっちでは日本と比べ物にならないくらい保育費が高いっていうのもありますが、いまだに専業主婦です。でもそのことでよく夫婦喧嘩になります。

 

筆者:あぁ、ヨーロッパでは専業主婦っていう概念がないってよく聞きますね。

男性が大黒柱っていう概念も日本と比べて弱いので、家族がいても転職も気軽にしますし、奥さんがフルタイムで働いて、旦那さんがパートタイムとかも珍しくありませんしね。

 

ゆり子:私は結婚を決めたときから、子供が大きくなるまでは専業主婦って思ってたんですけど、主人は違ったみたいです。いつになったら働くんだって言われて、大喧嘩の繰り返しでした。

 

筆者:事前に知っていたら結婚しませんでしたか?

 

ゆり子:そうですね。

今はとりあえず一番下の子が学校に上がるまでは、働かないっていうことで落ち着いたんですけど、こんなにモメるなら結婚前に話し合って決めておけばよかったと思います。

 

筆者:これは日本人同士の結婚でも共通していることかもしれませんね。

 

義理のお母さんとの関係はどうですか?

うちは本当にお義母さんが大好きで、毎日電話しているんですが…

 

ゆり子:うちもです!

幸いこれは、結婚前に発覚したので当時はありえないと思っていたんですけど、そういうもんだと慣れてしまいました。

初めの頃はデート中にお義母さんにいきなり電話をしたりするので、私は毎回激怒していましたが、彼はどうして私が怒っているのか全く理解できない感じで…。

結婚してから発覚だったら、離婚してたかも(笑)

第三の壁:育児にまつわる苦労

筆者:お子さんのことを聞いてもいいですか?

 

ゆり子:はい。3人いまして、8歳、5歳、2歳です。

 

筆者:言葉はどうされてます?

 

ゆり子:私は英語があまりできないので、ほぼ日本語で子供たちに話しかけています。

幸いうちは主人が日本語がわかるのでいいのですが、知り合いには奥さんと子供が日本語で話していると、自分の悪口を言ってるんじゃないかって怒り出すイギリス人の旦那さんもいるみたいですよ。

 

筆者:子供の言語の問題は、どの家庭でも悩みどころみたいですよね。

 

ゆり子子供の脳はスポンジだからすぐに言葉を覚えるっていうの、都市伝説ですよね。

(参照:『早期英語教育は間違い』って本当⁈4ヶ国語育児を通して思うこと

上の2人は現地の学校に通っていますが、英語のレベルは同級生と比べて低いみたいです。

宿題を見てあげたくても、私の英語力ではちょっと厳しくて。

一番上の子は毎週土曜日に日本語補習校に通わせてるのですが、またその宿題も大変です…。

真ん中の子は英語も日本語も微妙で、補習校の入学試験にも合格しないんじゃないかと心配しています。

 

筆者:英語も大変ですが、海外で日本語を維持するのって、かなりの努力が必要ですよね。

 

ゆり子:いや、本当ですよ。

英語が遅れていることと、見た目がアジア人ということで、学校で仲間はずれにされることもあるみたいです。仲のいい友達はだいたい移民です。

 

筆者:いじめは海外でも酷いですもんね。

でも、お子さんイギリス人でもありますよね?

日本とイギリス、どちらに属していると感じているのでしょうか?

 

ゆり子:イギリスの学校では日本人として扱われているのですが、同じ年の日本の子たちと比べたら日本語も遅れているので、日本では外国人扱い。

どっちにもきちんと属していないという感じでしょうか…。

 

筆者:アイデンティティーの問題も避けて通れませんよね。お子さんが成長するにつれて、解決していけばいいのですが。

国際結婚・海外移住を考えている方へのアドバイス

筆者:今回は国際結婚・海外移住の壁がテーマでしたので、ちょっとネガティブなお話ばかり伺ってしまいましたが、ゆり子さんはイギリス人のご主人と結婚されてイギリスに住むという決断は間違っていたと思いますか?

 

ゆり子:不思議なことに、それはないんですよね。

1日に1回くらいは、離婚して日本に帰ってやる!と思ったりもしてますが、不便さとか違いとかが楽しいと思えることも多々あるんです。

よく聞く日本のママ友との付き合いとか、公園デビューみたいな面倒な問題もありませんし(笑)

 

筆者:最後にこれから国際結婚をして海外移住を考えている方に、アドバイスをいただけますか?

 

ゆり子:やはり、いいことばかりを期待していると、現実とのギャップに悩んでしまうかもしれません。悪い面も含めて、しっかり下調べしておくことをお勧めします。

あとは、国際結婚にありがちな文化の違いとか、海外に住む上での不便さとかを面白いと思えるかどうかも、長く幸せに海外で国際結婚生活を続けられるポイントだと思います。

 

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saae

saae

ロンドン在住のフリーライター。イギリス・フランスでの10年以上の生活経験を活かし、海外生活や子供の多言語教育、接客英語、イギリス英語などについての記事を主に執筆中。都内外資系ホテルのコンシェルジュやイギリスで客室乗務員としての勤務経験あり。獨協大学フランス語学科卒業。英検1級、TOEIC980、フランス語検定準1級。