アメリカ留学で気がついたら彼氏ができてた話

 人には聞きにくいけど知らないと困る、恋愛シーンで使われる英語やアドバイスをアメリカ生まれのアラサーKatieが実体験を交えて紹介します。

アメリカ被れの女子高生

 私は、クリント・イーストウッド監督によって映画化されたミュージカル『ジャージー・ボーイズ』やMTVのリアリティショー『ジャージー・ショア』の舞台となっているアメリカ合衆国ニュージャージー州で生まれ、両親の仕事の都合でロサンゼルスへ移り、4歳の時に日本に来ました。そして日本に来てからも私が英語を忘れないようにと、英会話のレッスンに加えて、毎日のように英語のテレビ番組や映画を観て、洋楽を聴いて育ちました。好きな映画は『アメリカン・パイ』や『チアーズ』『ウォーク・トゥ・リメンバー』等のスクールもので、好きなアーティストはブリトニー・スピアーズ、アヴリル・ラビーン、グリーン・デイ。典型的なアメリカ被れ女子高生です。

 高校1年の春、まだ入学したばかりの高校で海外留学のポスターをみつけ、日本の高校にも3年間通うことを条件に交換留学プログラムに参加させてもらえることになりました。留学先はアメリカ合衆国フロリダ州。

 一応帰国子女だし、英会話のレッスンにも熱心に通わせてもらっていたので、語学力に関しては特別不安も抱かずに、憧れのアメリカのハイスクールライフを夢見て単身渡米したものの、フロリダに着くまでに飛行機の乗り継ぎのゲートが変わって空港をさまよったり、入国審査でうまく目的を話せなかったりと数々の壁にぶち当たりました。

 

自分の語学力のなさに絶望

 ホストファミリーの家に着いて学校が始まってからも自分の語学力のなさに絶望。言われていることはなんとなくわかるけれど、上手く答えられない。“How was school?(学校はどうだった?)と聞かれても“Good.(よかった)としか言えない。私が通っていた学校は進学校で、留学生なので多少は採点など甘くしてくれてはいたものの、それでも毎日家に帰ってはホストファミリーに”Help me.(助けて)と宿題を手伝ってもらっていました。

 困ったのは宿題だけではなくて、コミュニケーションがとれないから友達が作れない。ホームルームや決まったクラス分けもなく、大学みたいに授業毎に教室を移動するので、とりあえず授業に出ていれば毎日やりすごすことはできるけど

「あれ?友達ってどうやって作るんだっけ?」と日本の高校が恋しくなりました。

 

 映画などでよくありますが、お昼はカフェテリアで学食を食べる学生が多く、友達グループで座るテーブルを決めてかたまって食べます。ほんとうに『ミーン・ガールズ』みたいな感じ。別にいじめとか差別でなく”That seat is taken.(そこ空いてないから)とか”You can’t sit with us.(一緒に座らないで)とか平気で言われていました。最初の1週間は卒業生のホストブラザーがランチに付き合ってくれたのですが、すぐに大学に帰ってしまったのでランチが苦痛で仕方がありませんでした。

 

 そんな中、履修していた解剖学のおじいちゃん先生がとても優しい人で、同じ授業をとっていたsenior3年生の先輩)に私の面倒をみるように頼んでくれたのです。彼はもともと日本が好き、というかオタクで、そりゃもう喜んで!な感じで引き受けてくれました。さすがアニメとKawaiiの国ニッポン、彼のオタク友達も私のことを快く受け入れてくれて、ランチタイムが苦じゃなくなったのが留学し始めてから1ヶ月くらい後のことでした。

 

「付き合ってください」がわからなくて、気がついたら彼氏ができてた話

 日本大好きオタク友達ができて学校生活にも慣れ始めた私。外国語を学んでいる人がよく言われるのが「語学を身につけるのに一番手っ取り早いのは現地で恋人をつくること」なのですが、確かに彼氏は欲しいけど、友達の作り方すらわからなかった私にはハードルが高すぎる(ちなみに日本では女子校)と思い、そこまで真剣にはとらえていませんでした。

 

 そんなある日、例のSeniorの彼とmyspace(当時Facebookは大学生ユーザーがメインで高校生向けを始めたばかり)で英語学習のためにチャットをしていた時のこと。授業の話や街のおすすめスポットの話なんかをしていて、今度行こうよ!みたいな感じだったのでOKと言ったら

“BTW, are you seeing anyone?”

 え、部屋に誰か見える/いるかってこと?と思いNOと答えました。

“Will you go out with me?”

 お出かけしようってことかな?おすすめスポット連れてってくれるのかな?まいっか、OKと返答。 

“OMG! Really? I can’t believe it! I’m soooo happy! I will see you tomorrow at class!”
まぢで?信じられない!超嬉しい!また明日授業でね!

 大袈裟だなぁ、さすがアメリカ人だなぁ、なんて思い、次の日学校に行きました。

 同じ授業がある日だったのでいつも通り挨拶なんかして普通に授業を受けていたら、彼がいつもと違ってそわそわしているし距離も近い。違和感を感じながらも自意識過剰かしらと思い普通に接していたのですが、終わりのチャイムがなって次の授業に向かおうと早足で教室を出たら、彼が追いかけてきてパッと手を繋がれたのです。そして“I will walk you to the next class.(次の教室まで送るよ)と。なんで?と思い、家に帰ってからチャットの内容を検索してみたら

“Are you seeing anyone?”

「付き合ってる人いるの?」って意味で

“Will you go out with me?”

「私と付き合ってくれますか?」という意味なのだとか。

 ちなみに出かけるは“hang out”
 デートしようはそのまま”go on a date”

 

 …あれ?

 気づいたら彼氏できてたー。

 

 私が誤解して適当に返事をした手前、ごめん間違えたというわけにもいかず、いい人そうだなと気になってはいたのでお付き合いしたのです。それにしても、”Go out”なんて「外へ行く」だと思うし”Seeing”は「見ている」じゃないのかよーととても驚いたのは10年以上たった今でも忘れられない出来事なのでした。”Go out”は実際「出かける」という意味で使うこともあるので、とりあえずその気がない人に言われたら断るのがベターかなと思います!

 その後彼とは私が日本に帰るまで付き合い、帰国後にお別れしました。その後彼は日本に留学、アメリカに戻って就職し、今はアメリカで日本人の奥様と幸せな家庭を築いているとのことです。

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katie

katie

アメリカ合衆国のニュージャージーで生まれ、日本で育つ。映画や海外ドラマで観るようなスクールライフに憧れ、高校時代にフロリダに留学。その後日本の大学に進学し、映画や演劇の勉強をする為ニューヨークに留学。映画に関わる職業に就いたものの、俳優を志し退職。ネイティブレベルの英語力を活かし、現在は舞台活動をしながら英会話スクール講師やイベントでの通訳等として活動している。