【私のバイヤー体験談③】バイイングの現場で使える実践英会話

さて、これまでバイヤーのなり方や必要な英語力、大変なことややり甲斐についてお届けしてきましたが、シリーズ最終回の今日は、「バイイングの現場で使える実践英会話」について。

今回は、一般的な「展示会」でのバイイングを想定した英会話フレーズをご紹介します!

▼「【私のバイヤー体験談①】バイヤーのなり方は?必要な英語力ってぶっちゃけどれくらい…!?」

▼「【私のバイヤー体験談②】大変なこと&苦労したこと vs バイヤーをやっていて良かった!と思ったこと」

メーカーへのアプローチ

展示会に行くと、たくさんのメーカーが出展しています。興味のある出展ブースを見かけたら、まずは積極的にメーカーにアプローチしてみましょう。

 

Hi, I have a question. Do you have any clients/connections in Japan?
こんにちは、ちょっとお聞きしたいのですが。日本に取引先はいますか?

 

日本に取引先が多いと、相手が日本の商習慣に慣れているメリットがある一方で、デザインや価格が競合しやすいデメリットも。取引するにあたってとても大切な情報なので、新しいメーカーには必ず聞く質問です。

 

What country is your major market?
どこの国が主要取引先(マーケット)ですか?

 

いろんな国の取引先とビジネスしているのか、ある特定の地域だけなのか、これによって、おおよそのメーカーの規模や慣れ具合を掴むことができます。

 

Do you have your own factories?
自社工場はお持ちですか?

 

自社工場があれば、デザインや価格、品質管理にも柔軟性が見込めるほか、与信上、会社規模をはかるうえでもプラスです。出展者のなかには、自社工場を持たず、商品を横流ししているだけの場合もあるので要注意。

 

ほかにも、従業員数を確認するなど、初めてのメーカーと取引する場合には、後々でトラブルにならないためにも、まずメーカーの規模や取引先などをチェックすることがポイントです!

商品選び

ある程度メーカー情報が引き出せたら、次は商品について質問してみましょう。

 

What is your MOQ?
最低発注数はどれくらいですか?

 

「MOQ」は「Minimum Order Quality」の略で、「最低発注数」のこと。単価は高いけれど少量から取引してくれるメーカーもあれば、単価は安いものの大量ロットしか取引してくれないメーカーもあります。

 

Can we place a minimum quantity in assorted colors?
複数の色展開でミニマム発注数を作っても良いですか?

 

例えば「最低発注数」が「600 pieces per style(1デザインにつき600個以上)」と言われたとしても、「200個×3色で600個」でも良いのであれば、敷居はグンと低くなりますよね!

 

How much is this FOB price?
これのFOBプライスはいくらですか?

 

海外買付の場合、送料は基本的に商品に上乗せされていることが多く、「FOB(Free on Board)」とは、メーカーが荷積みする港までの費用と責任を負うスタイルです。送料負担の仕方で、商品単価が微妙に変わってくるんです。

 

Can you change this part/material to XX?
この部品/素材をXXに変えられますか?

 

展示されている商品のなかには、そのままでは日本のマーケットにそぐわないものも。私はアクセサリーのバイヤーをしていましたが、海外では「ピアス」が基本なので、日本人向けに「イヤリング」に変えてもらうことが多かったです。

 

Can you make this style exclusive to us?
このデザインは弊社のオリジナル(型留め)にしてもらえますか?

 

商品によっては「自社オリジナルデザイン」として付加価値をつけたい場合もありますよね。そんなときは、「exclusive(独占的・限定的な)」という言葉を使って、他社には同じデザインを売らないように交渉するのも1つの方法です。

 

ほかにも、商品によっては性能や使い方、何が新しいのかなど、様々な商品情報を引き出す必要があるかもしれませんね!

 

条件交渉

仕入れたい商品を選んだら、具体的な納期や値段の話に移ります。

 

How long will the lead time be?
リードタイムはどれくらいですか?

 

日本でも「納品までの期間」を「リードタイム」と呼びますが、英語でも同じです。海外生産の場合は、商品や量により1〜3か月、長いと半年以上かかることもあるので、余裕を持って発注しなければなりません。


Can you give us a discount? Please give us the best price.
割引してもらえますか?ベストプライスでお願いします。

 

日本の感覚とは異なりますが、海外仕入では「価格交渉なし」はあり得ません。必ず価格交渉をして、少しでもコストを抑えます。「ベストプライス」とは価格交渉の決まり文句で、要するに「最安値でお願いね」という意味です(笑)これは、旅行のときの買い物で値切りする際にも使えますよ♪

 

We are going to make 30% of the payment in advance and the rest when shipped.
支払い額の30%を前払いして、残りは出荷時に払います。


安全を最優先にする場合は、銀行を仲介する支払い方法(L/C)もありますが、直接支払いの場合は、リスクを抑えるために、なるべく全額前払いを避けるのが鉄則。

発注

展示会で仮発注はしますが、多くは帰国してから後日、改めて本発注をすることが多いです。

 

We are going to place a sample/bulk order.
サンプル発注/本発注をしたいと思います。

 

とりあえずサンプルを取り寄せたい場合と、本発注をしたいときの言い方です。「bulk」とは「大量」という意味で、いわゆる「大量生産」=「本発注」という意味で使います。

 

We confirmed PI.
見積もりを確認(確定)しました。

 

「PI」とは「Proforma Invoice」の略で、「注文書 兼 見積書」のような大切な役割を持つ書類です。英語では「confirm」という言葉はとても大事で、「これで相違ないと確認しました」、すなわち実質上の「ゴーサイン」になるので慎重に使いたいところです。

出荷指示&支払い

メーカーから生産完了の連絡を受け取ったら、出荷指示と支払いをします。

 

Please send the goods to our warehouse by Fedex.
フェデックスで商品を我が社の倉庫に送ってください。

 

商品の量や内容によって、フォワーダーや適切な運送会社を指定します。このあたりは、バイヤーというよりも貿易事務の業務になります。

 

We made a payment. Please find the attached receipt.
支払いを済ませました。添付の控えをご覧ください。

 

通常、信用のために支払いを証明する「送金控え」などをメールに添付します。「Please find the attached XX.」は、添付書類を送るときに使える定番フレーズですね☆

 

We found some items defective. Can you issue a credit note?
いくつかの商品に欠陥がありました。クレジットノートを発行してもらえますか?

 

輸入品に不良品はつきもの。不良品は「defective product」といいます。本当は不良品を返品交換したいところなのですが、海外取引では時間がかかるため、代わりに「クレジットノート」を発行してもらうのが主流。次回の発注の際などに、不良品分の代金を返金(相殺)してもらう方法です。

 

いかがでしたか?
多少の業界用語は出てくるものの、使う英語自体はシンプルな表現が多かったのではないかと思います。

 

「英語を使った仕事」は、実はシンプルな英会話の積み重ね。日常会話に磨きをかけることこそが大切なんだと、私自身、仕事を通じて日々痛感しています。バイヤー志望の方もそうでない方も、この記事が将来の仕事を考えるうえでのヒントになれば嬉しいです!

The following two tabs change content below.
apricot

apricot

英語を完全に諦めかけていた20代最後のある日、「やりたい事をやろう!」と思い立ち、7年勤めた大企業を辞めて単身カナダへ。ワーキングホリデーを通して「英語を使って世界中の人とコミュニケーションできる楽しさ」に目覚め、帰国後も仕事や国際交流で英語に触れる日々を過ごす。国際結婚後、現在はアメリカ・オハイオ州在住。アメリカの生活に役立つ情報や面白ネタをお届けするブログ「Days in the U.S.A」を運営。