通訳案内士の仕事

日本の魅力を外国語で伝える!―通訳案内士の資格

外国人観光客が2400万人超え、2020年は東京オリンピック…と観光分野での日本のプレゼンスが増している今日この頃。外国語を学んでいるからには、それを活かせるようなチャンスをどんどん開拓していきたいもの。日本の魅力を外国語で発信する、”通訳案内士“の仕事を紹介します。

 

認知度の低い、日本の“通訳”事情

ひとつの外国語をマスターするのに、膨大なエネルギーと努力が必要だということは周知の通りです。趣味や旅行のために、ちょっとかじる程度なら学習も楽しくこなせますが、そのスキルを使って仕事をするとなると話は別。難しいだけあって、やりがいが大きいのも、語学の憎いところ。語学にフォーカスして仕事がしたいとなると、真っ先に“通訳”や“翻訳家”が思い浮かぶのではないでしょうか。言語のプロフェッショナルとして人気の高い専門職です。しかし、“専門職”といっても資格という資格がないのが日本の現状。語学試験のスコアや経験年数でキャリアを上げていくのが普通の世界です。そんな中、“通訳案内士”、通称“通訳ガイド”は、唯一国家資格として認められている資格です!

 

別名“民間の外交官”、どんな仕事?どうしたらなれるの?

通訳案内士とは

特に観光分野での通訳として、外国語を使って日本を紹介する“通訳案内士”。公式には英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語がガイド言語として認められています。通常のガイド業務を行うのに加え、外国語で日本の観光地や文化についての知識が必要とされる、なかなかにハードなお仕事です。そのぶん、自分の言葉で日本の魅力を発信することで外国と日本の懸け橋になれる、まさに「民間の外交官」であります。

この資格を得るためには、観光庁が年に一回主催する試験に合格しなければなりません。試験内容は、外国語に加え日本史、日本地理、一般常識の「筆記試験」と、実際に通訳現場を想定して行われる「口述試験」。「筆記試験」の範囲が広い、という印象をもつ方も多いかもしれません。レベル感としては、センター試験の日本史・日本地理に近いので、広くまんべんなく知識を積み重ねることが必要になります。でも、外国語のスコアを持っている方には朗報!英語なら英検1級、TOEIC公開テスト840点などのスコア提示で、「筆記試験」の外国語科目をパスすることができちゃいます!例年、夏に行われる一次・二次試験に合格して、都道府県からの認証を受ければ、プロの観光ガイドを仕事にすることができるようになります。

 

オリンピックに向け闘志を高めるためにもいいかも…?

海外のお金

筆者がこの仕事を知ったのは、大学で受講した通訳の授業。講師の先生は通訳案内士として長年活躍された方で、現役時の楽しいエピソードをたくさん話してくれました。この仕事と通常の通訳の違いは、「自分の言葉で話せる」点だそう。原文がしっかりとある通訳とは対照的に、自分の言葉を外国語で発信する必要があるので、人間性が問われる、エンターテイナーであることが求められると話していらっしゃいました。

英語だけでなく、様々な言語で受験でき、“資格”として一生残る点も魅力的。特にマイナーな言語で仕事を見つけるのは簡単ではないので、ありがたい資格ですね!オリンピックをきっかけに日本を訪ねる外国人の方を、その母語で迎えることができたら喜んでもらえること間違いなし!加えて、単に外国語がスーパーできる、というだけでなく専門知識を持ち合わせている証明になる点も重要です。歴史や地理を勉強する中で自分の国の社会や政治を見直すきっかけとして、資格以上のことが得られるのではないかと思います。

 

まとめ

日本では唯一の通訳資格である、“通訳案内士”。

専門知識と外国語能力を備えた日本の代表として、活躍してみませんか?