【外資系への転職にも通じる!】海外で転職する際のポイント

筆者は5年ほど前に海外で転職、その後独立しました。 この期間働いた国際機関や外資企業等で出会った同僚は皆、転職のプロ。組織によって人事の道筋が立てられているわけではないので、彼らの多くは、いかにキャリアアップをするかを常に考え、転職の機会を探っている、という印象を得ました。そこで今回は、筆者やその同僚等の経験をもとに、海外で転職する際に役立つポイントをご紹介したいと思います。日本において、日系企業から外資系企業に転職する際や、 フリーランサーとして新たな案件を受注したりする際にも役立つポイントになりますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

 転職の目的を明確にする

まず、今の現状(職場やポスト)で得られないもので、次の職場やポストに望むものは何なのか、を自分自身で明確にする必要があります。

日本での転職失敗談としてよく聞くのは、「何となく皆が英語を話しているというイメージに憧れて、外資系企業へ転職したものの、特定一部の職員しか英語を話す業務をしておらず、英語の上達に全くつながらなかった。」というもの。

一方、「転職のプロ」たちに共通していたのは、転職の目的・条件が明確且つ具体的であったこと。例えば、 「プロジェクトマネージャーとして○○ドル以上の案件管理を任せてもらえるポストを探している」、「○○分野での研究・出版ができる仕事」、「幼い子供が出来たので長期の海外出張を頻繁にしなくていいポストを探している」等です。

 

私が転職した際の目的は、「専門性」を高めることでした。当時いた組織では、ジェネラリストとして様々な分野の案件を掛け持ち、幅広いマネジメント能力を鍛えることが求められていました。しかし、将来コンサルタントとして独立することを視野に入れていたので、自分の専門分野での経験を重ね、専門性を高める必要があると考えたのです。具体的に転職の目的を把握できたことで、応募ポストの取捨選択も楽になり、 想定通り、キャリアアップにつながる転職が出来ました。

 

 自分の望む経験やキャリアを公言する

転職の目的がはっきりしたら、その目的を公言しましょう。転職を希望していること自体を公言するのは、現職へのマナー違反になる可能性もありますが、キャリアアップ若しくは自分の人生設計のためにどのような経験や機会を求めているか、どういったスキルを強化したいか、等であれば公言しても問題ないはず。

これら条件等を公言することによって、それを聞いた人たちが同条件が揃うポストを見かけた際に、声をかけてくれる可能性が高くなります。特に、自分が望むポストがあるかもしれない、と思う業界や企業にかかわる人に積極的に伝えておくと効果的です。

 

私は、海外赴任を希望していた際、海外での経験を積みたいという意思を会社内・外の知人に話していました。当時の上司が海外赴任になり、その事務所に空きポストが出た際、私の希望を覚えていてくれた上司が私に声をかけてくれたため、希望通り海外に赴任出来たのでした。

 エレベーターピッチを準備しておくこと

Elevator Pitch (エレベーターピッチ)とは、 10秒〜30秒程度の短い時間で、簡潔且つ的確にプレゼンを行い、ビジネス機会につなげるテクニックのこと。

 

海外/外資系の企業であれば、人事権を持つExecutives(幹部、経営陣)が、30代〜40代前半とかなり若い場合もあり、友達の友達は某企業の幹部ということもめずらしくないのです。前述のように、 転職の目的や条件を公言していると、知人のアレンジ等で、転職を希望する企業の責任者に会える機会に遭遇したりすることも多いのです。限られた時間に、いかに簡潔に自分をアピールできるか、が転職の成功の鍵を握ります。

「転職のプロ」たちは、このようなアピールの機会を見つけたり、その機会を逃さずエレベーターピッチをするのがとても上手です。例えば、米国本社からくる重役に同行する機会があり、タクシーに乗り合わせた10分程度で自分を売り込み、本社への転勤をとりつけた、とか、同じ学会に参加していた転職希望先の企業の関係者とトイレで鉢合わせ、数分で自分を売り込み面接を取り付けた、等の少々驚くようなケースを実は海外ではよく耳にします。

私も、エレベーターピッチで仕事を受注したことがありました。たまたまカフェで同業者の知人と出会い、お互いの家族近況等の報告をし、相手がカフェを出ないとフライトに間に合わない、という状況で、いきなり、「そういえば、今度、あなたの専門分野の○○で新規案件を立ち上げるんだけど、興味ある?」と聞かれ、カフェから相手の車まで歩く間の2分程度で、自分の業績、経歴を売り込む必要があったのです。あまりにも唐突に訪れた機会だったのですが、エレベーターピッチを準備しておいてよかったな、と思った瞬間でした。

 

 コネ

日本では、ネガティブな響きもある「コネ」ですが、海外や外資系での転職には見過ごせないポイントです。外資系企業等では、直属の上司が人事権を実質握っており、人事部は手続き等を行うのみという体制が実は多いのです。上司が部下を連れて異動したり、転職したりというのは当たり前 。上司が信頼できると思えば、他業種から引っ張ってくることもめずらしくありません。また、競合企業や、関連企業等からのヘッドハンティングも多いのが事実。 私も、取引先の関係者から誘われたり、私を「信頼できる人間」と勧めてくれた知人を通じて私の経歴とは全くの別業界からのヘッドハンティングを受けたりしました。広い人脈は、海外、若しくは外資系への転職には重要なポイント。

 

外資系に転職したいけど、今関連業界で働いているわけでもないし、そもそもコネもない、という方。であれば、転職エージェントに頼る以外に、外資系で働いている人と知り合いになれるような機会をまずは探しましょう。異業種交流会や、外国人の集まるような交流会、英会話スクール等を積極的に活用し、自分の興味のある外資系企業に働く人と知り合いになりましょう。そこから、その知人の同僚との飲み会等に参加できれば、外資系で働く人とのコネも段々と構築されていきます。

 

 まとめ

如何でしたでしょうか。上記は、あくまでも、筆者や筆者の同僚の経験をベースにしたものですが、外資系に転職するには、何がポイント?とか海外で転職するってどういうプロセスなの?と考えていらっしゃる方の参考にして頂ければ嬉しいです。

 

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shima

shima

グローバルに活躍する女性コンサルタント。米国ミシガン州立大学・ジョージワシントン大学大学院を卒業、米国研究機関等(Woodrow Wilson International Center for Scholars とProgram for International Studies in Asia )にて職務。その後、日本・東南アジアを中心に国際開発業務に10年以上従事。 現在、フィリピンをベースとし、フリーコンサルタントとして、国際機関、ビジネス、 NGO等をクライアントして業務中。